キャラクター作成
 本項では、冒険者としてこの世界で活動するキャラクターを作成するためのルールを紹介します。

1.能力値の算出と割り振り
 まず、3D6を5回振って、それぞれの出目を記録します。  そして、それを下記5つの能力値に割り当ててください。
【STR】 力の強さ。主に物理攻撃の威力に影響する。
【TEC】 知力や精神力。主に属性攻撃の威力に影響する。
【VIT】 生命力。主に状態異常耐性に影響する。
【AGI】 素早さ、器用さ。戦闘中の行動順や回避能力に影響する。
【LUC】 運の良さ。主に状態異常付与に影響する。
 割り当てるにあたっては、例えば3D6を5回振った目が14,12,10,8,6だった場合、14,12,10,8,6そのままの値をいずれかの項目に割り当てます。「8」から「10」へ2点分融通して、14,12,12,6,6を割り当てるというような事はできません。

 また、ここで割り当てた値を5で割った値(端数切り捨て)は『能力値ボーナス』と呼ばれる値になります。実際の行為判定などには、主にこちらの値を使用します。

2.メインクラス選択
 クラス一覧から1つを選択して、キャラクターの『メインクラス』とします。
 メインクラスとしての選択は、キャラクターの特性を大きく方向づけます。具体的には、キャラクターの習得できるスキルが決まる他、能力値にもクラスの特性に合わせたプラス補正が加えられます。
 キャラクター作成時点では、メインクラスに応じた能力値補正に等しい値だけ、能力値を上昇させてください。

3.サブクラス選択
 キャラクターはさらに余技として、クラス一覧から1つを『サブクラス』として取得する事もできます。
 サブクラスを取得すると、武器と盾に関してはサブクラスのものも使用できるようになります(鎧は不可です)。  加えて、サブクラスのスキルを習得する権利を得る事ができます。ただし、メインクラスとして取得した場合に比べてスキルレベルの上限が低い、または一部スキルは習得できないといった制約がかかる物があります。具体的には各スキルの解説を参照して下さい。

 ただし、サブクラスの取得にはデメリットもあります。メインクラスの持つ特性を大幅に強化する、『固有スキル』が習得できなくなります。
 また、サブクラスの取得は、能力値には一切影響を及ぼしません。

 なお、メインクラスとサブクラスに同じスキルが存在する場合、メインクラスのもののみを有効とします。例えば《剣マスタリー》をメインで5、サブで3レベル取得して、合計8レベル分の効果を得るといった事はできません。
 ただし、同名のスキルは同一のものとして扱うため、例えばメインクラスであるソードマンの《剣マスタリー》を取得する事によって、サブクラスであるドクトルマグスのスキルのうち《剣マスタリー》を前提とするスキルを習得する、といった事は可能です。


4.スキル習得
 初期のキャラクターは、合計スキルレベル(以下SL)5までスキルを習得する事ができます。メインクラスおよびサブクラスの詳細ページ中にあるスキル一覧より、習得の前提条件を満たすものを自由に習得してください。
 ただし、LV1のキャラクターの場合、ひとつのスキルのSLは最高でも2となります。

 また、サブクラスを取得していないキャラクターは、『固有スキル』を自動的に習得します。これは上記の合計SL5ぶんのスキルを習得した上で、さらに無償で追加されます。
 固有スキルにあたるのは、MaxSLが『★』と表記されているものです。


5.コモンスキル習得
 各クラスに属するスキル以外にも、キャラクターはコモンスキルと呼ばれるスキルを習得する事ができます。
 コモンスキルとは、クラス別のスキルのように職能に限定されるスキルではなく、より一般的で汎用的な技能です。キャラクターの特徴付けになるだけでなく、場合によっては冒険の役に立つ場合もあるでしょう。
 コモンスキル一覧から1つ選択して習得してください。

6.アイテム購入
 キャラクターの初期の所持金を決定し、さらに武器・防具アイテムを購入します。
 買い物ルールを参考に、初期装備を選んでください。

 キャラクターの初期の所持金は、(100-(能力値決定の際に振った3D6×5回の合計))×10enです。
 また、キャラクター作成時点に限り、本来は購入のために素材が必要となるアイテムも、素材を必要とせず金銭を支払うだけで入手する事ができます。装備の鍛冶もこれと同様に扱います。

 キャラクターは、『武器』『鎧』『その他』の3つのスロットにそれぞれ装備を身につけておく事が可能です。
 ただし、『武器』および『盾』はメインクラスまたはサブクラスのいずれかで使用可能なもの、『鎧』はメインクラスで装備可能なものに限られます。
 『その他』スロットには、『武器』『盾』『装飾』いずれかを装備しておくことができます。武器を『その他』スロットに装備した場合、それはサブウェポンという扱いになります。
 サブウェポンを装備しても、2つの武器を同時に使用する事は、そのためのスキルがなければできません。原則としては、『2つの武器を所持し、状況に応じて使い分ける事ができる』に留まります。
 なお、余剰の武器や防具を所持しておき、セッションごとにどれを装備していくか選ぶ事は構いません。武器や防具を装備せずに荷物として持ち歩く事もできます。

 また、装備以外のアイテム(および非装備状態の武器や防具)は、原則として(【STR】B + 【VIT】B + 3)個までしか持ち歩けません。冒険中に手に入れたアイテムもこの個数制限を受けます。ただし、『バックパック』などのアイテムや一部スキルなど、所持個数を増やす手段も存在します。


7.副能力値の計算
 下記の通り、主に戦闘で使用する『副能力値』を算出してください。
【HP】 (【VIT】B*2)+Lv+5
【TP】 【TEC】B+Lv+3
【物理命中】 (【STR】B+【AGI】B)÷2
【属性命中】 (【TEC】B+【LUC】B)÷2
【回避】 (【AGI】B+【LUC】B)÷2 +5
【物理攻撃】 【STR】B+(武器の【物理攻撃】)
【属性攻撃】 【TEC】B+(武器の【属性攻撃】)
【防御】 防具の【防御】
【抑制攻撃】 (【TEC】B+【LUC】B)÷2
【抑制防御】 (【VIT】B+【LUC】B)÷2
【速度】 【AGI】
※装備による補正があれば、それらも忘れずに加えておいてください。


8.耐性の設定
 〈斬〉〈壊〉〈突〉〈炎〉〈氷〉〈雷〉の6つの属性に対する耐性を設定します。
 GMより特段の指示がない限り、プレイヤーキャラクターの耐性は6属性とも一律で3になります。


9.パーソナリティ設定
 キャラクターの人格や背景設定を決めて、完成です。
 お好みで、下記の大惨事表を3回ほど振るか任意選択するかして、キャラクターの経歴を決めてもよいでしょう。
D666 経歴
111 何らかの罪状を得ていた事がある。
112 いつか雌雄を決しようと考えている好敵手がいる。
113 変わった好物がある。
114 特定の宗教を信仰している。
115 一定期間の記憶が無い。
116 自らの生まれ故郷を知らない。
122 目標としている偉大な人物がいる。
123 変わった習慣が身についている。
124 かつて何らかの大切な約束を交わした事がある。
125 家族または親族に高名な人物がいる。
126 何らかの理由で生死の境を彷徨った事がある。
133 血の繋がらない親に育てられた。
134 大きな恩を受けた相手がいる。
135 何らかの大きな誓いを立てている。
136 冒険に関係しない何らかの職能を持っている。
144 これまでの人生において、没落を経験してきている。
145 家族や友人の中に、迷宮から戻らなかった者がいる。
146 一定の期間、社会から隔絶されていた事がある。
155 大恋愛をした事がある。
156 何らかの人間同士の争いに関与した事がある。
166 権力者と顔見知りである。
222 迷宮に関係する何らかの組織に所属している。
223 極めて貧しい家に生まれた。
224 何らかの大きな裏切りに逢った事がある。
225 まるで役に立たない何らかの特技がある。
226 何らかの真実を追い求めている。
233 何か大切なものを過去に無くした事がある。
234 社会的な立場が低い地位で育った。
235 過去、仕えていた人物がいる。
236 何らかの原因で重症を負った事がある。
244 何らかの技能について師事している人物がいる。
245 長い旅をしてきた事がある。
246 定住していた場所から追い出された事がある。
255 何らかの困難から逃げ出した事がある。
256 何らかの、とても現実とは思えない現象を目にした事がある。
266 特定のものを蒐集する癖がある。
333 扶養しなくてはならない家族が存在する。
334 男性:頭部が無惨に禿げている。
女性:極めて平坦な体型である。
335 何らかの悪事に加担した事がある。
336 何らかの理由で本名や身分を隠している。
344 過去に重病を患った事がある。
345 行方を追っている宿敵が存在する。
346 何らかの研究や調査に携わっていた事がある。
355 のめり込んでいる、何らかの趣味がある。
356 特定の生物が(データ上のペナルティは無いレベルで)苦手である。
366 筆舌に尽くせないほど美味い料理を口にした事がある。
444 異民族の友人がいる。
445 かつて大切な人を失った事がある。
446 現実であったに違いないと信じている伝説・伝承がある。
455 占いなどで、苦難に満ちた未来を予見された事がある。
456 何か大切なものを奪われた事がある。
466 生き別れの血縁者がいる。
555 予知的な夢を見た事がある。
556 何らかの使命を帯びた身である。
566 体のいずこかに何らかの紋章にも見える痣または傷がある。
666 相思相愛の伴侶がいる。