鳥獣虫魚と意思を通わせる事のできる存在。それを冒険者の職能としては、百獣の王に例えてビーストキングと呼ぶ。
　ビーストキングに分類される者たちは、多くは生活の中において鳥獣の助けを得る営みの中にその身を置いていた者であり、心を通わせる事による言葉なき会話をもって獣たちを使役する。そしてまた、その中でも特別な才覚を持っていた者たちである。
　彼らは冒険に際して、自身は多くの場合において無力であるが、しかし万能である。何となれば、彼らに付き従う獣たちがいるからだ。獣たちは時に敵を倒し、時に主人を守り、時には移動手段にもなり得る。自身の力に依存しないがゆえの状況を選ばない万能さ、それこそがビーストキングを冒険者として有用な存在たらしめているのである。